S3ストレージと接続する。(wasabi)
クラウドストレージとして広く使われているS3(Amazon Simple Storage Service)。
システムのバックアップやデータ領域を確保するため、サーバと接続していきます。
環境
- Ubuntu 20.04 / 24.04
前提
- S3または互換ストレージ(ここではWasabiクラウドストレージを利用)の
- バケットが作られている
- アクセス権を持っている
- アクセスキーを保持している
手順
Linuxサーバに必要なパッケージをインストールします。
sudo aptitude install s3fs
任意のディレクトリにパスワードファイルを作成します。
※このアクセスキーは、クラウドストレージのバケットに対してフルアクセスがあります。扱いは慎重にしてください。
- ファイル名:
.passwd-s3fs
こちらを任意の方法で作成します。書式は以下の通りです。
アクセスキー:秘密鍵
- 保存確認
cat .passwd-s3fs
内容に問題が無いかを確認します。
パスワードファイルのアクセス権を変更します。
- アクセス権変更
sudo chmod 600 .passwd-s3fs
- アクセス権確認
ls -l .passwd-s3fs
アクセス権が600を確認します
マウントポイントを作成します。
- マウントポイント作成
sudo mkdir /mnt/wasabi
任意のディレクトリを指定します。
- 作成確認
ls -ld /mnt/wasabi
マウントできることを確認します。
sudo s3fs 【wasabiで作成したバケット名】 /mnt/wasabi -o passwd_file/【上記作成したパスワードファイルのパス】/.passwd-s3fs -o url=https://【バケットのリージョン名】.wasabisys.com -o use_path_request_style -o endpoint=【バケットのリージョン名】 -o allow_other
URL等は自分が使っているサービスに合わせます。
サーバ起動時に自動マウントできるようにします。
- fstabバックアップ作成
sudo cp -pi /etc/fstab /path/to/directory/fstab.$(date +%Y%m%d)
任意のバックアップディレクトリを指定します。
- バックアップ作成確認
diff -u /path/to/directory/fstab.$(date +%Y%m%d) /etc/fstab
エラーがなければバックアップ成功です。
- fstab追記
教義・信仰に沿ったエディタで、以下の内容を/etc/fstab
の末尾に追記します。
s3fs#【wasabiバケット名】 /mnt/wasabi fuse _netdev,allow_other,passwd_file=/【パスワードファイルのパス】/.passwd-s3fs,url=https://s3.バケットのリージョン名wasabisys.com,use_path_request_style,endpoint=バケットのリージョン名 0 0
※パスワードファイルのパスは絶対パスであることに注意してください。
- 追記確認
diff -u /path/to/directory/fstab.$(date +%Y%m%d) /etc/fstab
+ s3fs#【wasabiバケット名】 /mnt/wasabi fuse _netdev,allow_other,passwd_file=/【パスワードファイルのパス】/.passwd-s3fs,url=https://s3.バケットのリージョン名wasabisys.com,use_path_request_style,endpoint=バケットのリージョン名 0 0
- システム再起動
sudo reboot
確認
- マウント確認
df -h
s3fs
と作成したマウントポイントが表示されることを確認します。
- アクセス確認
cd /mnt/wasabi
ディレクトリ移動できるかを確認します。
- ファイル作成確認
sudo touch test.txt
ls -l test.txt
ファイルが作成されるかを確認します。
クラウドの管理コンソールで、作成されたファイルがあるかを確認できれば設定完了です。