Ubuntu 20.04 / nginx環境でgrowiをv6.x→v7.0.xにアップグレード。(nginxリバースプロキシのWebSocket設定)
概要
長らくUbuntu 20.04で動かしているgrowi。こちらもv7.0.xにアップグレードできることを確認しました。
Apacheと同様、nginx環境でも、WebSocketを適切に設定する必要がありました。
環境
- Ubuntu 20.04
- Growi v6.3.5
- 非Dockerのオンプレ環境
- nginx( この手順に則ってgrowi v6をnginxのリバースプロキシで動かしていました)。
さっくりとした手順
- nodeのアップグレードを行います。
- growiサービスを停止します。
- growiのバージョンアップを行います。
- growiサービスを再開します。
- nginxのリバースプロキシ設定を書き換え、nginxサービスの再起動を行います。
- バージョンアップを行います。
nodeのアップグレード
node -v
v18.16.0
はGrowi7系の対象外だったので、nodeを最新安定版に変えるところからスタートします。
- n packageのインストール
sudo npm install -g n
- nでnode 20系の安定版をインストール
sudo n --stable
- バージョンアップ確認
node -v
20.15.0
を確認します。
growiのアップグレード前のサービス停止
- growiのステータス確認(停止前)
systemctl status growi.service
※ サービススクリプト名は自分の環境に合わせます。
※ active(running)を確認します
- growiのサービス停止
sudo systemctl stop growi.service
- growiのステータス確認(停止後)
systemctl status growi.service
inactive (dead)を確認します
growiのアップグレード
- growiディレクトリの移動
cd /opt/growi
自分の環境に合わせます。
- 必要パッケージのインストール
sudo aptitude install git-lfs
git-lfs
を入れないとclone/build時に画像が表示されません。
- lfs -pull
sudo git lfs pull
- リリースタグ取得
sudo git fetch --tags
- リリースタグ確認
sudo git tag -l
2024/06/30現在のv7系最新版、v7.0.11があることを確認しました。
- gitのバージョンを一時的に退避
sudo git stash
- チェックアウト
sudo git checkout 【バージョン】
上述した通り、v7.0.11
を入力しました。
- yarn
sudo yarn
v6.xよりも時間がかかります。
- アプリのビルド
sudo yarn app:build
こちらも時間がかかります。
アップグレード後のgrowiサービス開始
- 再開前のステータス確認
systemctl status growi.service
inactive (dead)を確認します
- サービス再起動
sudo systemctl start growi.service
- 再開後のステータス確認
systemctl status growi.service
サービススクリプトを[growi]にしている場合
active (running)を確認します
nginxのバーチャルファイルを編集
v7.xは、WebSocketによる通信設定を正常に行わないと既存ドキュメントの編集ができません。(編集画面が空白になります)
そのため、nginxの設定を見直します。
- 既存のgrowiバーチャルファイルを退避
sudo mv /etc/nginx/sites-available/growi.conf /path/to/backup/directory/growi.conf.$(date +%Y%m%d)
大幅に変更する必要があるため、cpではなくmvします。
- 新規の設定ファイルを作成
【】内を自分の環境に合わせます。
cat <<- __EOF__ | sudo tee -a /etc/nginx/sites-available/growi.conf
upstream growi {
server 【growiのIPアドレス】:3000;
}
server {
listen 80;
server_name 【サーバ名】;
server_tokens off;
return 301 https://$host$request_uri;
access_log 【growiのアクセスログのフルパス】;
error_log 【growiのエラーログのフルパス】 warn;
}
map $http_upgrade $connection_upgrade {
default Upgrade;
'' close;
}
server {
listen 443 ssl;
server_name 【サーバ名】;
server_tokens off;
ssl_session_timeout 1d;
ssl_session_cache shared:SSL:50m;
ssl_session_tickets off;
ssl_dhparam /etc/nginx/dhparam.pem;
ssl_ciphers ECDHE-ECDSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:ECDHE-ECDSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-RSA-AES256-GCM-SHA384:ECDHE-ECDSA-CHACHA20-POLY1305:ECDHE-RSA-CHACHA20-POLY1305:DHE-RSA-AES128-GCM-SHA256:DHE-RSA-AES256-GCM-SHA384;
ssl_prefer_server_ciphers off;
add_header Strict-Transport-Security 'max-age=63072000';
ssl_certificate 【サーバ証明書のフルパス】;
ssl_certificate_key 【サーバ秘密鍵のフルパス】;
access_log /var/log/nginx/growi/ssl_access.log;【growiのSSLアクセスログのフルパス】;
error_log /var/log/nginx/growi/ssl_error.log【growiのSSLエラーログのフルパス】 warn;
location / {
proxy_set_header Host $host;
proxy_set_header X-Forwarded-Proto $scheme;
proxy_set_header X-Forwarded-Port $server_port;
proxy_set_header X-Forwarded-For $proxy_add_x_forwarded_for;
proxy_pass http://growi;
proxy_http_version 1.1;
proxy_set_header Upgrade $http_upgrade;
proxy_set_header Connection $connection_upgrade;
proxy_read_timeout 900s;
}
}
__EOF__
こちらの設定ファイルはGrowiの公式ドキュメントに沿ったものです。
- nginxの構文チェック
sudo nginx -t
-
nginx: the configuration file /etc/nginx/nginx.conf syntax is ok
-
nginx: configuration file /etc/nginx/nginx.conf test is successful
を確認します。
- nginx再起動
sudo systemctl restart nginx.service
バージョンアップ確認
- 設定したgrowiのサイトにアクセスします。
- チェックアウトしたバージョンであることを確認します。
- 既存のページにアクセスし、編集できること(編集画面が白くならないこと)を確認します。